このときもそうだった。私に聴かせたい歌手が2人揃ったのだ。1時間ずつのステージだった。Jo
Thompsonはもちろん素晴らしいのだが、私はHarveyの歌に固まってしまった。
”Here's To Life”という日本の歌手があまり知らない、歌わない歌がある。80年代中頃にArtie
Butlerという男が書いた歌なのだ。出来上がったばかりのこの歌をArtie ButlerがLas VegasでJoe Williamsに最初に歌って聴かせた。Joeは立ったままボロボロと泣いて「もう一度歌ってくれ」と言ったという。その後、Joe
Williamsはこの歌を行く先々で歌い続けたのだが、彼のテープを聴いたShirly Horneが先にCDを発売してしまった。それがグラミー賞まで取ってしまった。Joeは怒ったが既に手遅れ。とにかく、曰くつきの歌だといってよい。
Harveyはこの”Here's To Life”を歌った。私はひっくり返ってしまった。これがHarveyとの出会いだった。
今では、東京に引越してきてライブ活動を始めたのだが、まだ、東京のジャズファンには名前を知られていない。マネージャーのRemiはHarveyの名前を売り出そうと必死になっている。もう、来日10周年を迎えたのだ。
今年は7月初旬にヨーロッパに飛ぶ。各地でライブ活動をして8月下旬にはアメリカにわたり、8月31日〜9月3日に開催されるDetroit
Jazz Festivalに出演する。そのメンバーは、こんな具合だ。故郷に錦を飾ることになった。(2012/5)
⇒ Here's
To Life
⇒ Harvey's
Special Live at Shidax
⇒ Official
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