FRIENDS OF OZSONS

Michiru Maki

まきみちる

みなさん、30数年前に「若いって素晴らしい」でヒットを飛ばし、アイドル歌手のはしりとなった槙みちるをご存知ですか?彼女はどんなジャンルの歌でも唄える本物の歌手ですが、じつはジャズを唄うことが大好きでなのです。もちろん、自分ではジャズ歌手だとはいいませんが、いいスタンダードを聴かせてくれます。

小島正雄さんとの関係から、オージーサンズのマコGとは何十年来の付き合いで言いたいことを言い合っています。

彼女が悩んだり落ち込んだりする毎に、OZSONSの誰かしらが「みちるを何か食いにつれてこう」となり、元気づけています。


みちるの歌のうまさは上にも書きましたがジャンルを問いません。生まれついての歌手です。演歌は聴いたことありませんがね。 

西麻布にINDIGOというピアノバーがあったころ、そこで毎月ライブで唄っていたベテランジャズ歌手、鈴木史子と知り合い、ある年のクリスマスパーティでオージーサンズを驚かせようと策略をめぐらせたのです。

スタジオミュージシャンの大御所、伊集加代と可愛らしい和田夏代子を引きずり込んで、このパーティのためだけに4人でコーラスの練習をひそかにやっていたのです。


  ISHU Kayo        WADA Kayoko    MAKI Michiru      SUZUKI Fumiko

びっくりしました。いままで聴いたことのないような女声ジャズコーラス・サウンドです。いや、実際、腹立たしいくらい素晴らしいアレンジとコーラスでした。

オージーサンズならずとも、誰しもがこのコーラスがいつでも聴けるようにと説得しました。重い腰を上げて、このグループは一応は旗揚げをしてくれました。大きなステージは、最初はみちる自身のコンサートで、2度目は鈴木史子のコンサートでした。

しかし、みちるはその日「これっきりよ」と言いながら我々に聴かせてくれたのです。その意味は、多分、われわれに「お手本」を見せたかったのでしょう。オージーサンズはいつもみちるに「あれもだめ、これもだめ」とコケにされていたのです。プロっていうのは、こうでなければいけません。つまり、文句を言うだけではだめで、やって見せてくれなければ。

みちるは、自分がコーラスをやって見せて、何かを伝えたかったものと思います。いい友達ですなぁ。


THE LURE at the concert "Keep Shining 5", Oct. 2001
まきみちるは普段から「もう一度、真剣にロックがやりたい」と言っていたのですが、自分がやりたいものをやればいいのです。というわけで、このコンサートを最後にして、このグループの仕掛け人が自らグループ活動から手を引くことになりました。

The Lure(group #1) and The OZ Sons

Lure #1とわれわれの合同ステージはこのコンサートが最初で最後となりました。

でも、みちるは「xxxxxの譜面がないかとか、歌詞を聴き取ってくれ」とかのリクエストを若Gのところに言ってきます。おやすい御用です。あっという間に、結果を送ってやるものですから喜んでます。昨日も、「この間は有難う」と、京都から漬物を送ってきました。

しばらく前までは、子供のことで頭が一杯でしたが、その末娘もフランスにお料理の勉強に留学しました。出来るだけライブに出たいと言ってがんばっています。そうだ、母さんお金儲けしなきゃ。

まきみちるが初めてのアルバムCDをレコーディング

みちるが一番好きなフランク・シナトラにささげて唄ったシナトラのヒット曲ばかりです。
聴き応えがあります。こんなアルバムを歌える歌手はざらにはいませんぞ。
バックのオーケストラの豪華な事、すごい迫力です。

  

まきみちる(vo)

エリック宮城オールスター・ビッグバンド:
エリック宮城 (ldr,tp),西村浩二 (tp),,佐々木史郎(tp),小林正弘(tp),中川英二郎 (tb), 松本治 (tb),パット・ハララン (tb) ,山城純子 (tb),近藤和彦 (as,fl) , 向井志門 (as),黒葛野敦司 (ts,fl),竹上良成 (ts),宮本大路 (bs),岩瀬立飛 (ds),クリス・シルヴアスタイン(b)、菊池ひみこ (p),直居隆雄 (g)、@ACDFGIKQ)

MC:ブライアン.マタルーダー
編曲
佐藤俊彦 @A
西山健二 B
平岩善信 DEHJKM
直居隆雄 CFIL

録音: 2005年9,10月 発売: 2006年02月22日
エム アンド アイ カンパニー YKCJ-401

01. Come Fly With Me  (Sammy Cahn - Jimmy Van Heusen)
02. On The Sunny Side Of The Street  (Dorothy Fields - Jimmy McHugh)
03. You Are The Sunshine Of My Life  (Stevie Wonder)
04. Too Close For Comfort  (Larry Holofcener - George Weiss - Jerry Bock)
05. Nice 'N' Easy  (Alan Bergman - Marilyn Keath - Lew Spence)
06. It's All Right With Me  (Cole Porter)
07. Here's To The Losers  (Robert Wells - Jack Segal)
08. I've Got You Under My Skin  (Cole Porter)
09. Come Back To Me  (Alan Jay Lerner - Burton Lane)
10. Teach Me Tonight  (Sammy Cahn - Gene De Paul)
11. Maybe This Time  (Fred Ebb - John Gander)
12. After You've Gone  (Henry Creamer - Turner Layton)
13. Mack The Knife  (Bertolt Brecht - Marc Britzstein - Kurt Weill)
14. The Last Dance

のReview
60年代、アイドル・シンガーとして人気者だった槙みちるのフランク・シナトラへのトリビュートアルバム。槙みちるはポップス・シンガーとして活躍していたが、芸能界の水が合わずスタジオ・シンガーへ転進、地道な活動を続けていたという。今回、シナトラ・ソサエティー・オブ・ジャパンの毎年行われるパーティーでシナトラ・ナンバーを歌い好評でレコーディングにまで進んだもの。いわばフランク・シナトラのオフィシャルなファンクラブの推薦を受けたようなものでシナトラをオーバーラップさせるみごとな歌いっぷりに感心する。女性がシナトラ・ナンバーを真っ向からとりあげるというのもめずらしいがそれだけ実力がある証拠だ。バックの演奏はエリック宮城オールスター・ビッグ・バンドが担当、いわゆるスイング・ジャズらしい豪華ですばらしい演奏が聞ける。シナトラという偉大な歌手のカバーで古きよき時代のアメリカへタイムスリップさせてくれる夢のアルバム。