歌と歌手にまつわる話

(28) ナット・キング・コールは楷書のお手本 Mona Lisa
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Mona Lisa in Louvre
キング・コールはどの歌でもじつに楽譜に忠実に唄います。崩れたところが無いのです。これは難しいことだと思います。それでいて味があるのですから、キング・コールなんですね。

素人が崩さないように唄うと味も素っ気もなくなってしまうような心配に襲われます。ですから、キング・コールの歌が好きで真似ようとする人も、どこか崩して唄おうとしてしまいます。

彼がサラ・ボーンのようにモダンに唄ったらどうなるでしょう。サッチモのように「バババドッチゼー」とやったらおかしくなるでしょうね。歌にもいろいろなスタイルありということでしょう。しかし、キング・コールの歌は素人にとっては模範となります。

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Nat King Cole(1917‐1965)

キング・コールはもともとジャズ・ピアニストでした。彼のトリオはピアノ、ベース、それにギターという編成です。このスタイルはキング・コール・トリオが最初です。カルテットでは太鼓を入れるのですが、コンガやボンゴを使っています。

その一つの理由は自分自身が歌を唄うからだと思います。ギターがコードを受け持ってくれれば、ピアノは軽いオブリガートで済むのです。それに、もともとそれ程音数の多くないピアニストでしたから、ドラムスよりギターのほうがアンサンブルが良いと考えたのでしょう。


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