ジャズと雑学 |
(16) スイングとバップ | |
ジャズの共通要素はソロにおける即興性であります。しかし、スイングの即興性とバップの即興性とは明らかに違うのです。私の好きな偉大なジャズ歌手でこの違いを説明してみましょう。 エラ・フィッツジェラルドはもともとスイングの歌手です。サラ・ボーンやカーメン・マックレーはバップの歌手として大成しました。 スイングの即興演奏は元のメロディーを装飾的に演奏するといった具合に、ソリストの注意はオリジナルのメロディーにあります。 バップではメロディーに注意は払いません。コードに注意を払いその範囲で即興演奏をするのです。 そういうつもりで、御三家の歌を聴いてみるとなるほどと思われるでしょう。 チャーリー・パーカーとディジー・ガレスピーが、1940年代のはじめに始めたものですが、バップは現在でもジャズの基本となっています。 |