ジャズと雑学

(4) シンコペーション

"syncopate"という言葉は"every"という単語を"ev'ry"というように中間音を省いて書くことを意味します。音楽用語では「切分音」と訳されています。

これは聞いた話で真偽の程は保証はいたしません。しかし、話の内容は面白いので書いておきましょう。2小節の中に、一拍半という半端な音符をつなげてみます。たとえば、


という具合です。5つ入って半拍あまりとなります。「5」というのは

フランスでは"cinq"(サンク)
イタリアでは"cinque"(チンクェ)
スペイン、ポルトガルでは"cinco"(シンコ)

といいます。これが"syncopation"(シンコペーション)の語源だという話しを聞いたことがあります。 つまり、5ペーションと言うことらしいです。

それなら、なぜ"cincopation"と書かないのでしょうねえ。しかし、わたしのコーラス仲間もどこかで同じ話を聞いたと言っています。

真偽の程は別にして、シンコペーションを使うと、アクセントが弱拍の位置にずれてきます。ジャズではこのシンコペーションを多用します。しかし、シンコペーションはジャズだけでなくクラシック音楽にも「はっ!」と変化をつけるための手法としてバッハやモーツアルトでも、お馴染みのチャイコフスキーの「白鳥の湖」ではシンコペーションに乗って踊る場面が出てきます。

シンコペーションとオフビートが相俟ってジャズの躍動感あふれるリズム感が出てきます。スイングするということですね。


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