世良 譲
ここで世良 譲の解説をする必要はありません。ジャズのライブやコンサートに出かけることのない方でもブラウン管を通じてお馴染みのミュージシャンだと思います。
酒とバラを愛するおもしろいオジサンです。
2002年の夏前、世良さんの身体に悪いものが出来ていることがわかりました。はじめは内緒でしたが、今では周知のことです。
いろいろな治療や投薬で病気と闘っておりました。このことを知っているものは、皆、心配をしていました。
が、「おい、新年会だ」という話です。おとっつぁん、くたばりそうな姿で現れると困るなぁと思いながら、恐る恐る会場のホテルに着くと、息子さんのたかしさんとロビーで待ち構えておりました。
いやはや、元気そのものです。酒はがんがん飲みますし、相変わらずデカイ声でしゃべります。話を聞いて安心したのは、どうやら死の淵まで行ってきたらしいのです。「すごく綺麗な黄色っぽい花園のようなところだった。でも、行かねぇで帰ってきた」という話です。