ジャズと小噺 |
(10)ジャズタクシー |
「最近、どこでやってるの?」 「サドリーマ」 ・・・ ドサ回りのことです。スペインにでも行っていたのかと思われます。 あるバンドの連中が博多に行ったとき、運転手には分からないだろうと、タクシーのなかであまりよからぬ話をしゃべってわいわいやっていたのです。「ぱいおつかいでつ」なんて騒いでいました。 降りるときになって「運ちゃん、いくら?」と聞くと、 「D(デー)千G(ゲー)百!!」 タクシー・ドライバーは彼らの話はすべて分かっていたのです。ミュージシャンは金額の数字を音階の名称を使っていうのです。D千G百は2千5百円という意味です。 |
|
これは東京での話ですが、赤坂のジャズクラブの帰りに友人とタクシーを拾いました。ぼくらがどんな客に見えたのでしょうか。 「お客さん、ズージャですか?」 まず「くりびつてんぎょう、いたおどろ」していると、ジャズのCDをかけましょうと言って、カーオーディオを聴かせてくれたのですが、それがとんでもない金のかかったカーオーディオで最高の気分です。真空管のアンプなのだそうです。降りるときに、 「また、使ってください」 ですって。使いたくても契約でもしない限り無理ですよね。その後、出会ったことがありません。1999年の暮のことだったと思います。 |
|
ところが最近になって、このタクシーは有名なジャズタクシーであることがわかりました。安西敏幸さんという個人タクシーの運転手さんです。ホームページもあります。興味のある方はこのタクシーをお使いください。(2005/6) http://homepage2.nifty.com/jazztaxi/ 写真は新しいものに換えました。07/12/02 |